自由な目
こんにちは!!ゲネプロ二期生の小徳です!!
小徳は今、木曜島という小さな島に来ています。オーストラリアのモノホンの離島医療を体験しております!!
ちなみに、木曜島はオーストラリアの先っちょのちょっと先にある、ほぼパプアニューギニアなところ。
到着してすぐにruralGPのサム先生が暖かく迎えてくれました。
サム先生は国境なき医師団などで活躍した後に、オーストラリアの離島医療に目覚め、愛する奥さんと子供達と木曜島で離島医療をされています。
すごい優しい方で、僻地総合診療+麻酔科医として、周りの島にヘリコプターで重症患者さんを助けながらも、高齢者の方のケアをされたり、若い医師や他の職員の教育をされています。
小徳は『自由な人』ってのは、モノの見方が現在や真正面からだけでなくて、過去や未来から見たり、右や左、下や上から見ることができる人だと思っているんですよ。
小徳は今、そんな目が持てたら良いなと練習しているんですけど、
学生時代も研修医になっても、今でも、『離島医療がしたい』って言うと
『離島に行って、良い研修ができるわけがない。』とか『離島の医療が、都会の医療や専門医の医療よりも良いわけない』って言われたりすることがある。
離島医療を正面から見るのが、すごい辛い時もあった。
でも、少し目線を高くして見ると、本物のDr.コトーがいて
もっと高い目線で見たら、長崎にも離島医療を本気で頑張っている先生達がいて、
もっともっと高くしたら、オーストラリアや世界中で『離島医療』を本気で考えている大人達がいることに気づけました。
自分がもっと早くに、こんなことに気づけたら、『離島医療』に背を向けなかったんだろうなあ。
そしたら、もっと英語を勉強していただろうし、もっと勉強して、世界中で離島医療を頑張っている人と熱く『離島医療』について語り合えたんだろうか。
尊敬する先生に会えても、嬉しい気持ちも表現できないのがもどかしい。
僻地だろうが、離島だろうが全ての人に良い医療を提供するのが僕たちの役目。
いつか、この頑張りが報われますように。
『イイ男』 File No.2
イイ男!!イイ男!!イイ男ー!!
どうですか?最近イイ男足りてますか?
お久しぶりです。小徳が勝手にイイ男をネット上で報告する『イイ男』シリーズ記念すべき2人目は、、
(ドラムロール)
ババーン!!
医学部4年生(日本での6年生)のAdamです!!格好良いー!!
写真はDalbyの地元のお祭りで、みんなに無理やり登録されたコンテストで軽々とファイナリストになったAdamの写真です。
少しオーストラリアの医学生についてお話ししましょう。
オーストラリアで医師になるには、まず4年生の大学に通った後に、医学部(4年間)に通い、卒業後研修医として1年間働きます。
Adamは一度ロックバンドとして活動し、その後、人を助けたいという気持ちが強くなり医学部を目指し、現在救急医を目指し、Dalby病院で実習中。
実習といってもほとんど一人前の医師として、問診、診察、診断まで行い、治療方針などを研修医や上の先生に報告し、ほとんど独り立ちしています。
最終学年はほとんど病院での実習で半年から1年間、オーストラリアの地域で研修をします。(日本みたいに国家試験、卒業試験に追われて机の上で勉強してるのとは違いますね)
その半年間〜1年間、住む場所はどうしてるのかというと、テラスハウスみたいなキッチン共同のお洒落な大きなお家で医学生や研修医が一緒にテラスハウスみたいにきゃっきゃ、うふふと楽しく生活しています。
大学に行かないで、どうやって勉強しているのかね、と言うと。
Dalby病院のruralGP(僻地総合診療医)が2週間に1回、模型を使いながらシミュレーションをして、それぞれが2週間の中で経験した症例などを共有し、フィードバックをもらっています。
また、研修医はQueensland州が作ったインターネット教材で地域にいながら勉強することができます。
地域で研修だけど、Adamは週末は愛するアンガスのためにブリスベンのお家に帰り家族とゆっくり過ごしていて、オーストラリアの人は本当にプライベートの時間を大事にしているなと感じました。
Adamは優しくて、いつも小徳の下手っぴな英語でも、『それでそれで?』って話を聞いてくれて、面白い話で笑わせてくれます。
Dalbyの1ヶ月が終わって、Adamが小徳をお家に招待してくれて、料理を作ってくれました。
こんな大きなお肉見たことありません。
イイですか、皆さん、イイ男は家事が出来て、コミュニケーションが上手くて、動物にも優しい人ですよ。
家事が出来て(下着泥棒ではありません)
アンガスー、可愛いー、good boy!!(←動物に優しい)
人生の中で地域に住んだり、医師として働いた経験がある人は、将来地域医療に従事する確率が高くなるかもしれないとの論文が出ています。
地域で医師として責任感を持って働き、患者さんから医学を学び、いつか立派な医師となって地域に還ってくるかもしれない。
若い時から地域で学ぶ、良い循環をオーストラリアで見れました。
小さなロールモデル
こんにちは!ゲネプロ2期生の小徳です!!
現在小徳は離島、僻地医療を勉強しにオーストラリアに3ヶ月の見学に来ています!!
Dalbyの最初の2週間は、 ディレクターのAnsさんの友達に家にホームステイさせていただきました!
奥さんは海外に行っていたけど、旦那さんと猫のネリーさん、犬のディジーはお留守番していたため、毎日一緒にご飯を食べたり、ネリーさんと毎晩寝るという幸せな2週間でした。
体も心もお家もビッグなルーさんは優しくて、料理も上手!!
毎日夜中2時くらいに小徳のお腹の上で爪とぎしたり、顔にお尻を乗せてくるネリーさん
オーストラリアと日本で行われている医療自体は大きな違いはありません。高血圧、糖尿病はどこに行っても高血圧、糖尿病です。治療法も大きく変わりありません。
大きく違うのはシステムの違いです。
日本では電子カルテが病院によって違うため、違う病院から来た患者さんの情報を見ることはできません。そのため、色んな病院を掛け持ちしている患者さんが同じ効果だけど名前の違う胃薬を何種類も飲んでいたり、診療所から紹介された患者さんに同じ日に、同じ血液検査やCTを撮ったりすることがあるのです。
オーストラリアのQueensland州はなんと、厳重に保護されたインターネットで統一されていて、どこにいても血液検査、カルテ、画像検査を見ることができるのです!!
なんと効率的な!!これで無駄な医療費が減る!!
僻地にいても、専門医からの意見をインターネットを通して、情報交換が出来るし、色々便利な機能があって、ここには書ききれないー!!
なんで日本はやらないの?ってのは少し複雑な話なので、今度お話ししますが、少しずつ日本も動き出しているみたいです。
でも、実は、この小さなロールモデルを上五島病院はもうやっているんですよ!!
上五島病院を中心に有川地区の有川医療センターと奈良尾地区に奈良尾医療センターの電子カルテを繋いでいます。
自分たちがたまに有川医療センターに外来や検診に行っても電子カルテが同じなので使い方に困ることがないし、入院したことがあるのかとか、普段どんな薬を飲んでいるのかを見ることができて、診療所の先生から、インターネットを通して密に連絡をとることが出来ました。
これが八坂院長が言っていたwork locally, think globallyか、、
国全体を変えることはとても、大変なことだけど島という行政などお互いの関係が見えやすい環境では、変えることができるかもしれない。
その、小さなロールモデルが日本のお手本に、そして世界のお手本になるかもしれない!!
早く日本に帰ってやりたいことが沢山だー!!
そんな、世界の離島医療の会議が今年の5月に京都で開かれます!!WONCA(世界の家庭医、総合診療医の学会)と日本のプライマリケア学会が共同の学会を行います!!
ゲネプロの代表の斎藤先生が座長を務めるので、興味のある方は是非!!